§4.パーフェクトダンスマシーンの製作1(電源の確保)

屋外で何らかの電子工作を動かす場合、電源の確保が必要になる。もちろん、屋内であろうと電源の確保は必要なわけで、今回は、99年1月31日の大阪チルコポルト(茶屋町店)のダンレボの大会のために製作したパーフェクトダンスマシーンの話を書いてゆく。

大会のときは、音に反応して動くマシンと思われた方もいたようだが、もっと正確かつ厳密な動作にしたかったので、実際は、ゲームの譜面を入力し、やねうらおの足とぴったり合わせて動くようにしてある。


写真は、やねうらおが製作したパーフェクトダンスマシーン。こいつは、音楽に合わせて踊るわけだ。難波や梅田の方面で、こいつと一緒に踊ってる奴がいたら、そいつがやねうらおである可能性がかなり高い。(かなり高いっちゅーか、お前しかそんなんやる奴おらんやろ!とかゆーツッコミは勘弁ちてね)

やねうらおは、実際に、1月31日の大会に出場し、アナザーダブルミラーでハードのパラノイアをこのダンスマシーンと踊って準優勝(パフォーマンス部門)に輝いた。前日、徹夜して、お裁縫していたことはここだけの秘密である。


まず、屋内である場合は、電源はコンセントから確保する。通常、ICなどの電圧は、5Vが標準。なかには、12Vな奴もいるが、PICや論理デバイスの多くは5Vで稼動すると思ってよい。家庭用電源は、AC100Vか何かなんで、こいつをまずDC6Vぐらいにまで落としてやる必要がある。PICに限って言えば、やねうらおが愛用している16F84なんかは、2Vでも動作する。よって、ニッカド電池(1.2V)が2本でも十分なわけである。よって、個人的には、2Vぐらいで動作する回路を組むように心がけているのだが、周辺ICは、なかなかこのような低消費電力タイプのものを入手できないことが多い。(これについては次回書く)

とりあえず、DC6Vで400mA(ちょっと少ないかな)までOKな電源アダプターがデジットでは一番安く(300円ちょっと)で売られていたので、そいつをゲット。次に、こいつの電圧をテスター(一緒に買いました。3千円ぐらいの奴。一番安いのとも言います。やねうらおは、迷ったらとりあえず一番安いのを買うことにしてます:笑)で調べたところ、7Vちょっと流れている(笑) (電源アダプターなんてゆーのは、そーゆーもんです。表示を信用しちゃーいけません)

そんなわけで、こいつから安定した5V電源を取り出すために3端子レギュレータを買う。3端子っちゅーからには、3つ端子があって、左の端子にDC6Vのプラス側、中央の端子にマイナス側を接続すると、右の端子と中央の端子間の電圧が安定した5Vとなる不思議な奴です。

購入したのは、特価で30円だった78M05です。それでも店の人は、1μFのタンタルコンデンサ(?)を2個つけてくれました。(なんか、タンタルコンデンサのほうが高かったりして...)

ちなみに、78は3端子レギュレータ共通の名前で、次のMは、最大電流(Lなら100mA,Mなら500mA,表示なしなら1A)で、次の05は、出力は5Vになりますよ、という意味。あと、タンタルコンデンサは、左と中央の端子、中央と右の端子の間に入れる。安定した電圧を取り出すためのおまじないやね。


これで、安定した5V電源が確保完了!写真は、実験用の基板(ブレッドボード)。こいつに専用のジャンパーを使って配線を行ない、動作テストをする。非常に便利。(ただ、ジャンパーは、10本で3〜400円するので、長さ違いで40本ほど買うと、結構の出費だったりする...) ちょうど、モータドライバの出力をテストしているところ。

ちなみに、うしろに写っているのはTO HEARTのトレーディングカードの1パックに1枚しか入ってないエクストララージトレーディングカード(とゆーか下敷き)の大当たりSpecialカード。ちゅーか、単なる自慢。ごめん(笑)


次に、屋外で動作させるときだが、このときは電池を使う。PICだけなら単三電池2個で動作する。ついでに、電池もアルカリ電池ではもったいないので、充電式の日課度電池(なんちゅー変換してくれるんや!!)もとい、ニッカド電池を使用する。だいたい、2本で5〜600円。充電器つきでも1000円ぐらいで売られている。(大容量のものならもっとしますが)

充電器は、せっかくなので自作する。そもそも、ここで充電器の自作をしておかないと、市販のニッカドバッテリー(12Vとか、薄型とか、そういった特殊な仕様のもの)を充電すら出来ないという意味もある。

やねうらおは、ハードウェア工作いちねんせ〜なわけで、そのへんの事情はまったくもって理解しておらず、とりあえず1.2V,700mAhと書いてあれば、1.2Vの電圧で、700mAを1時間に渡って出力できる容量ですよ、ということらしい。こいつの10分の1ぐらいの電流を電池と反対向きに10〜15時間ぐらい流せば充電が出来るらしい。(充電時の電流は電池に明記してある)

仮に、アダプターの出力が8Vだとすると、こいつに1.2V,700mAhの単3型電池4本を直列に接続して充電する場合、さらに直列に抵抗を入れて電流値を調整する必要がある。

 R=(7−1.2V×4×1.3(ロス率?))/70mA
  =0.76/0.07=10.8Ω → 10ΩでOK

てな感じで求まる。mAなので1000分の1にするのをお忘れなく。1.3の根拠はよく知らないが、大阪日本橋のパーツ屋さん、デジットでバッテリーの上に汚い字で(ほっといたれ)書かれていた式は、確かこんな感じだった。


写真は、やねうらおが自作した、単三電池1〜4本の充電が出来るやつ。10Ωの抵抗を3つ使用し、スイッチで、抵抗値が10Ω,20Ω,30Ωになるように切り替えできるようになっている。これにより、1〜4本に対応させるとこが可能。ただし、一般に回路は放熱をともなうので、こんな余ったボール紙の上に部品を配置したりしないこと。火事になっても知らないよん。


なんか、電源回路の設計とか言いながら、何の保護回路もついてない原始的な電源について書いてしまった。おまけに、充電器は、クイックチャージじゃないし、直列接続だから一本でも容量が多いのが混じっていると充電できないし、ぜんぜん設計になってないじゃ〜んとか言う話もあるが、世のなかそんなもんだよ〜んとか攻撃を軽くかわしてダンスマシーンの製作を続けていくことにする。

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